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3年目の元気爺さん婆さんの「竹杭作成プロ」は、不景気風の影響か仕事が途絶えてやや路線変更をしている。

仕事が無くてもびくともしない年金生活者達である。竹やぶや山小屋で遊んでいる。その一つに、フリーマーケットへの出展がある。

簡単な竹細工を作って自慢しあったり、おしゃべりを楽しんでいる。しかし、何をするにしてもお金が必要になってくる。そこで、竹細工品をフリーマーケットで売ろうという事になり、今年は5回ほど出展をした。

竹細工品と言っても、500円程で売れるものが中心だ。靴べら、一輪挿し、ストラップなどなど。また、いろいろな経歴や腕を持った方がおられるので面白い。セールス経験者は、流石に売り込みが巧い。お客に言葉巧み売って行く。ちゃっかり自分が作ったものを売りさばいている。前を通るお客に売るだけではない、50店ほどある出展者も商売の対象だ。

工作の腕のある人は、現場でお客の要望に応えて行く。ある時、お客から「青竹踏みは無いか?」と声がかかった。それは、準備していなかっが職人はお客に「帰りに寄って」と言った。どうするかと見ていると、靴べらを入れてある竹筒のケースに目をつけた。その竹筒を割り、節を削り、切り口の角を取って、見てる間に「青竹踏み」は完成した。

我々のところでは、小鳥の鳴き声が出る「バードコール」が一番良く売れる。十数個、事前に準備してあったが午前中に売切れる状況になった。不足すると分かると手分けして、現場生産である。土地勘のあるものは材料を買いに走る。職人が目を付けたのは、今度は「箸置き」であった。穴をあけ、ネジを切り込んで行く、見ている間にニス塗りの立派な商品が完成である。十個ほど現場生産をした。それにしても、工具がどこから出て来るのか、不自由な工具でも立派な製品が出来上がるのが不思議でもある。手品のようでもある。

その他、お金勘定の上手い方も居られる。打ち上げ会をやった後、自宅に帰りメールを開くと、何と何と「本日の集計」が届いていた。小一時間ほどの早業である。

元気爺さん婆さんのパワーは本当にすばらしい。

フリマ風景1 フリマ風景2
バードコール例 クワガタ